モンテッソーリ教育の特徴とは?環境やメリットについて解説

子どもの知育に興味がある方の中には、モンテッソーリ教育を検討している方も多くいます。しかし、モンテッソーリ教育は、特徴的な教育概念でもあるため、しっかりと内容や概念を理解した上で取り組ませることが大切です。今回は、モンテッソーリ教育の特徴やメリットについて解説します。
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モンテッソーリ教育とは?
モンテッソーリ教育は、イタリア人医師マリア・モンテッソーリ博士によって20世紀初頭に考案された教育方法です。障がいを持つ子ども向けに「感覚教育法」を取り入れたところ、成果がみられたことから、障がいを持つ子ども以外にも応用したという経緯があります。今では、世界各地で支持される教育法となっています。
モンテッソーリ教育の特徴
モンテッソーリ教育の特徴は以下のとおりです。
- 縦割りのクラスである
- おしごとの時間がある
- 独自のおもちゃを取り入れる
- 環境の整備に重点を置く
- 教師の役割は見守ることである
縦割りのクラスである
一般的な保育園や幼稚園では、年齢別にクラス分けが行われるのに対し、モンテッソーリ教育では、2歳〜5歳の縦割りのクラスとなります。
年齢の違う子どもが同じクラスで生活することで、年下の子どもの世話をしたり、年上の子どもから学んだり、お互いに刺激を受けながら成長できます。社会性や、協調性を育みやすい環境であるといえるでしょう。
おしごとの時間がある
モンテッソーリ教育には、おしごとの時間が設定されています。おしごとの時間とは、自分のやりたいことを決めて、自主的に取り組む時間のことです。1日に1時間から3時間程度設定されており、一人で取り組ませることで、集中力の向上が期待できます。
独自のおもちゃを取り入れる
おしごとの時間で子どもたちが取り組むのが、モンテッソーリ教具と呼ばれる特別な知育道具です。自由に遊ぶおもちゃと違って、教具ごとに目的が定められているのが特徴です。たとえば、シール貼り、積み木、絵合わせ、地図パズルなどがあります。
環境の整備に重点を置く
モンテッソーリ教育では、環境の整備に重点をおきます。具体的には、子どもが自由に教具を選べる環境や、子どもが興味を持ちそうな魅力的な教具が十分に用意されている環境などが挙げられます。
教師の役割は見守ることである
モンテッソーリ教育では、教師の役割は見守ることであると定められています。そのため、子どもに積極的に指示を出したり、おしごとの内容を一方的に決めたりすることはありません。子どもに選択肢を与え、自主性を尊重しつつ、見守りながら子どもたちを観察する役割です。
場合によっては子どもが放置されていると感じる場合もあるかもしれません。しかし、自主性を重んじる、子どものサポートに徹するという目的のもと、行われています。
モンテッソーリ教育のメリット
モンテッソーリ教育のメリットは以下のとおりです。
- 自主性を育てられる
- 集中力を高められる
- 情緒が安定する
自主性を育てられる
子どもは、おしごとの時間を通して、自分の興味のある教具を自ら選び、自分のペースで取り組みます。また、教員は必要以上に介入せず、見守る姿勢を続けます。子どもは自分でできたという達成感を感じやすく、自主性の向上につながりやすいです。
集中力を高められる
モンテッソーリ教具には、子どもが繰り返し取り組みたくなるような工夫が施されています。試行錯誤を行ううち、高い集中力を身につけられるでしょう。
情緒が安定する
おしごとの時間など、単独で行動する時間が多いモンテッソーリ教育ですが、縦割りクラスで生活することで、共感や思いやりの心を育めます。安心感を覚えやすい教育でもあるため、情緒の安定を得られやすくなるでしょう。
モンテッソーリ教育で子どもの自発性を育てよう
今回は、モンテッソーリ教育について、その特徴やメリットについて解説しました。モンテッソーリ教育には、教具を使ったおしごとの時間や、縦割りクラス、子どもの自主性を重んじた教育方針などの特徴があります。
気軽に家庭で取り組んでみたいという方は、モンテッソーリ教具を遊びに取り入れるところから始めてみましょう。