スプルースがダメなら紀州ひのき
いいじゃん!いいじゃん!いいーーーじゃーん☆
日々試作を続けていくうちに、なんとなーく色々なことが見えてくるもので。
なかなかうまくいかない毎日でも、チャレンジをしてみないと出会えない時間なんだと感じました。一般的に失敗と見なされることも何もしてこなかった私にとっては『経験』という財産になることが、この時からわかり始め、前に進むには必要な事だと考えるようになりました。これを考えられるようになってから、少しのつまづきやイレギュラーがある度にちょっとその時間が楽しくなってきたのです。
なんならちょっとラッキーくらいに…☆
さて、スプルースがレーザー加工機に合わないのですから次に切り替えるしかありません。
木工所ですから木の種類も色々とありまして、他の木でも試してみました。
まず仕上がりが、なかなかいいな!と感じたのは、『ヒバ』と言う木です。地の色がクリーム色で木目も均等なので彫刻の仕上がりが綺麗でした。写真の画像をレーザー用のデータにして彫刻するのはヒバが一番きれいだったと思います。
ですが、なかなか手に入らない木なので仕入れの面で企画倒れとなってしまいました。残念・・・!
それから、試作で使ってみたのは『紀州杉』です。
杉は柔らかく彫刻もレーザーカットもきれいに出来ました。しかし、木目の色にかなりバラつきがあり彫刻は綺麗に出来ているのですが色が濃い木目に彫刻文字が当たると字が読みにくかったりと、こちらも惜しい・・・!!!
また板にすると反りやすく、製品になってから変形しやすいのも、んーー惜しい・・・!!
しっかりとお客様に説明してから販売しなければならないので、手に取りやすい商品にはなりずらかったです。
そして!やっと登場します、紀州ひのきさんです☆
もはやですね、試作用に材料を仕上げてくれている段階で工場の中がひのきのいい香りでいっぱいになったところからポイント高めでした。『めっちゃいい香りーーー♪』と既に心を鷲掴みにされました。
早速、仕上がった板をレーザー加工機にピットインし試作を作ってみると、今まで見た中で一番思った通りの木製品が出来上がってくれていました。これはいいぞ!!と納得のいく木材を見つけた気分にやっとなれました。あの時は嬉しかったなぁーー。
ただ!まだデータ編集も上手ではないですから、仕上がった作品の細かい加工の部分がうまくいっていない事も多く、大雑把な私には到底見つけられない小さな編集ミスを主人に発見されては修正…バレては修正…このような作業もしました。
なかなか一つの商品を作るのは、時間と根気が必要だと感じました。
この時間も私の『経験BOX』に仕舞われたのでありました。
続く・・・
WOOD me 大谷 恵